カラー・デザイナーにとっては、Formula IIを利用することにより、塗色の外観に関する各種属性を操作した結果生じる効果を視覚的フィードバックとして瞬時に得ることができるだけでなく、設計した塗色の製造に有用な情報をも同時に得ることが可能となります。この時に得られる視覚的なフィードバックは、塗色の外観に関する諸属性に加えて、自動車の形状やそれの置かれている照明環境を考慮したものとなるため、使用される環境下において設計中の塗色が実際にどの様な外観を示すかを正確に評価することができます。
外観に基づいて塗色を設計する場合、カラー・デザイナーは「光沢(gloss)」、「光輝感(glitter)」、「シェード(shade)」という、外観に関する三つの主要な属性を直感的な操作により制御することでこれを行います。なお、光輝感については、「広がり(spread)」、「光輝粒子(sparkles)」、「強度(intensity)」、「色相(hue)」という副属性から構成されるものとなっており、光輝粒子はさらに「密度(density)」、「大きさ(size)」、「変動(variation)」という副属性から成ります。
図2.1a 外観の各種属性
図2.1b 部分的に拡大。囲み部分は光輝感領域。光輝粒子が僅かながら見えている。
図2.1c さらに拡大したもの。光輝感領域内の個々の光輝粒子がはっきりと見える。
本章の以下の部分では、外観の各属性について、その性質と制御方法を説明します。